居場所をください。



「あの男は誰?」


戻るなり、颯太が聞いてきた。


「栞奈の彼氏。

告白がうまくいったんだ~。」


「へー、いいね。」


「じゃあ私帰るから。

みんなも早く帰りなよ。」


「お疲れ。」


「みんなもね。

ばいばーい。」


「あぁ!美鈴ちゃん!」


「ん?」


「クリスマス俺んちで集まるから!

よかったら来て!」


「颯太んち?」


「うん。だめ?」


「いーよ。

じゃあまた連絡してね。」


「やったぁぁ!」


「うるさいよ。

じゃーね。」


私はまたゆっくり車へと戻った。


「大丈夫か?」


「うん、痛いです。」


「ったく、無理しすぎなんだよ。」


「だってせっかく来てくれたし…。」


「もう無理すんなよ。」


「はーい。」



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