居場所をください。
「それよりさ、亜樹んち行きたい。」
「は?俺んち?なんで?」
「いいじゃん。いとこじゃん。
クリスマスに一人なんて寂しいし。
せっかく仕事早く終わったしさ。
ケーキ買って、おばさんと一緒に食べよ。
決まり。」
「勝手に決めんな。」
「原宿に美味しいケーキ屋さんあるんだよー。
電話してみよー。」
「だから勝手に決めんなっつーの。
しかもお前めっちゃ仕事モードな見た目じゃん。
原宿なんて行けるかよ。クリスマスだし。」
「あ、そうだった。」
「……………そこにある。ケーキ屋。」
「ほんと!?
予約とかないけど買えるかなぁ。」
「ホールが無理ならカットされてるやつでいいんじゃね。」
「そうだね。行こ。」
ケーキ~ケーキ~。
長曽我部さんの許可ないけど……いいよね。
今日くらい。