居場所をください。



私が聞いても長曽我部さんはなにも答えなかった。


「まぁいいや。

じゃあその子供に私の宣伝しておいてね。」


「あいつは美鈴に興味ねーよ。」


「なんで?」


「そういうやつ。」


「あー、可愛げないタイプか。

長曽我部さんそっくり。」


「俺は可愛いげあるわ。」


「それは無理があるね。

ま、私は一人貴也のスープを飲んで

思い出に浸ってますよ。」


「すげー棘のある言い方だな。」


「はは、ごめんごめん。

じゃーね。」


部屋の前についたので私は長曽我部さんから

荷物を奪った。


「部屋の中まで持ってくけど。」


「ううん、いい。

ありがとね。」


「いじけてんの?」


「そうじゃないよ。」


「そう。

じゃあまたな。

明日は実家にちゃんと帰れよ。」


「うん。」


「じゃーな。」


長曽我部さんは私の頭にポンと頭を乗せると

帰っていった。



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