居場所をください。



真っ暗なこの部屋に明かりをつけるこの瞬間は

相変わらず大嫌いだけど

これに慣れてきてしまっている自分が

もっと嫌になる。


「……………さて、ブログでも書きますか。」


部屋に明かりをつけ、テレビもつけ、

パソコンを出してブログを書く。


昨日が長曽我部さんちにお泊まりで

弘希までいたから

今日が余計に寂しく感じる。



……………貴也……



やっぱり鍵をかけて置くことなんかできなくて

結局私はまだ思い出にしがみついたまま。



貴也が使ってたスリッパも枕も部屋着も食器も

なにもかもがそのままになっている。


貴也が使っていた靴箱のあの位置すら

私は自分の靴を置けずにいる。

開けることすらできずにいる。



なんにも前に進めていない。


貴也が戻ってこないかもしれないと言われたあの日から

こんな寂しさは積もるばかりで……………



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