居場所をください。




静かな廊下に、カツカツと

私のヒールの音だけが響いて

それがまた緊張感を増す。


「これ、毎度緊張するの?」


「俺に聞くなよ。」


長曽我部さんは相変わらずだ。

うん。


結局スタンバイ場所で

また長曽我部さんに抱きつく。


相変わらずの安心感。

もうこれが安定だ。



「ほら、あと10秒。」


「うん。」


私は長曽我部さんから離れてセリにのる。



「行ってこい。」


「行ってきます!」


私がそう言うと上がるセリ。



今日もまた輝いてくるよ。




< 2,244 / 4,523 >

この作品をシェア

pagetop