居場所をください。



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それから渋滞にもハマることもなく

すんなりとマンションへ帰ってきた。


「風呂溜めてくるな。」


「ありがと。」


貴也は帰ってきてから

毎日お風呂掃除やお風呂の支度をしてくれる。

ご飯も作ってくれるし

私がどんどん干物化していく。


「あ、マグカップ出そ。」


マグカップのお揃いは二つ目。

貴也もお揃いを嫌がらないし

私もお揃いは好きだし。


「なににやけてんの?」


「あ、別に。」


私はマグカップを洗って

棚へ並べた。


「ほらよ、原作読むんだろ?」


「……お風呂のあとにする。

先にブログ書こーっと。」


「俺も書くかなぁ。」


「え、珍しいね?」


「待ってるのも暇だしな。」


「あ、じゃあ写メ送るね。」


「じゃあ俺も。」


「え?

………まさかまた隠し撮りしてたの?」


「美鈴ってほんと鈍いよな。」


「もー。」


なんていいながら

送られてきた写メを見ると

貴也はきっちりカメラ目線。

私はご飯食べてたり、ボーッとしてたり

一人で笑ってたり……………


なんだこれは。



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