居場所をください。



「えと…美鈴のことで話が……」


「それ、昨日も言ってたけど

結局ほとんどあんたの話だったじゃん。

しかも美鈴の話は悪口ばっかり。

あんたさ、美鈴の友達演じてるけど

本当は嫌ってるんだろ?美鈴のこと。」


「…っ!」


「美鈴から聞いた訳じゃねーけど

そんなの見てたらわかる。

俺の握手会に来た頃と違いすぎるしな。

彼氏が美鈴と仲良かったらなんなわけ?

美鈴にとられたと思ってんの?

それとも美鈴が浮気してるとでも思ってんの?


悪いけど、俺と美鈴は

お前と彼氏みたいに壊れたりしねーよ。

いい加減にしてくんない?

俺、もう美鈴以外の女と撮られたくないんだけど。

俺の価値を下げたいだけなのかもだけど

それ、契約違反だからな。覚えとけよ。」


俺はそれだけいって

到着したエレベーターに乗った。


「美鈴のこと、傷つけんなよ。

美鈴の周りから人を奪おうなんて考えても無駄。

あいつの真っ直ぐさはあんたもわかってるんじゃねーの」


それだけ言ってドアを閉めた。

女と噂になるのはまっぴらごめん。



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