居場所をください。




それから長曽我部さんに言われ

虫刺され予防に長袖長ズボンにして

咲さんと外へ出た。


「あっつ。」


「見てても暑そうだもんね。」


咲さんはTシャツショーパン。

こんな厳重警戒は私だけだよ。


「で、どれからやんの?」


しゃがんで花火を見つめていると

貴也も私の横にしゃがんだ。


私だけかな、こうやって二人でしゃがんで

花火見てるの、なんか好きだよ。

誰か写メとってくんないかな。

横から、斜めから。


なーんて。


「ぶっちゃけどれでもいいけどね。」


「じゃあこれにしよ。」


私は貴也から花火を受け取り

用意されたろうそくで火をつけて

離れてまたしゃがむ。


私がしゃがめば貴也もしゃがむし

隼也もこっちに来るし。


「隼也、写メとってー。

私と貴也ね。」


「俺は入るなってか。」


と文句を言いつつも

隼也はちゃんと撮ってくれた。


「じゃあ次はこっちね。」


今度は真正面から佐藤さんが撮った。


「ってことでみんなブログ更新するように。」


……そっちが目的ですか。



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