居場所をください。



━━━翌日


「僕の靴下はー?」

「ママ、トイレ~」


……朝からまた双子がうるさいけど


「はいはい」


美鈴は今日も怒らず子供たちに振り回されている。

その後やっとみんな揃っての朝食だ。


「美鈴、そういや朝陽が旅行行きたいって」


「え!旅行!?私もいきたい!
いつ行けるの!?」


「いや、だからそれを長曽我部さんに…」


「朝陽、どこがいい!?」


「動物園!」


「僕も!」


「プールがいい!!」


「あ、プールもいいね~!
でも季節外れだし…屋内リゾート施設とかホテルのプールだね!」


……もう子供たちと盛り上がってるし…
俺の声は届いてますか~?おーい


「で、いつ行ける!?」


……届いてないよな、うん。


「…今日、長曽我部さんと相談してくるわ」


「楽しみだね~!」


……ま、いっか。
お前らがそんだけ喜んでくれるなら、俺も頑張るわ。

長曽我部さんに頑張ってもらうよう頼むのを、な。





松野貴也編 E N D
< 4,510 / 4,523 >

この作品をシェア

pagetop