居場所をください。
━━━翌日
「僕の靴下はー?」
「ママ、トイレ~」
……朝からまた双子がうるさいけど
「はいはい」
美鈴は今日も怒らず子供たちに振り回されている。
その後やっとみんな揃っての朝食だ。
「美鈴、そういや朝陽が旅行行きたいって」
「え!旅行!?私もいきたい!
いつ行けるの!?」
「いや、だからそれを長曽我部さんに…」
「朝陽、どこがいい!?」
「動物園!」
「僕も!」
「プールがいい!!」
「あ、プールもいいね~!
でも季節外れだし…屋内リゾート施設とかホテルのプールだね!」
……もう子供たちと盛り上がってるし…
俺の声は届いてますか~?おーい
「で、いつ行ける!?」
……届いてないよな、うん。
「…今日、長曽我部さんと相談してくるわ」
「楽しみだね~!」
……ま、いっか。
お前らがそんだけ喜んでくれるなら、俺も頑張るわ。
長曽我部さんに頑張ってもらうよう頼むのを、な。
松野貴也編 E N D