居場所をください。



「次の移動は何時~。」


「あと30分くらいだな。」


長曽我部さんが答えた。


私は飲み物をもって長曽我部さんと打ち合わせ。


新曲について、ね。


「5月1日さ、私誕生日なんだよね。

3枚目の新曲発売日。

だから生まれてよかった的な感じにしたいんだけど

いかがでしょう。」


「うん、いいんじゃね。」


「じゃあその方向で考えます。

それと私時間ある日ない?」


「はぁ?うーん。

週明けなら夕方には仕事終わるけど。」


「長曽我部さんは?」


「仕事。」


「長曽我部さんも暇なとき。」


「……………じゃあ明日。18時に終わる予定。」


「あんま時間ないけどそれでいいや。」


「なんだその妥協感。」


「あ、貴也だよ。」


テレビには貴也が。


「しかもこれ生じゃん。そして会社前。」


「どうせまた美鈴のことだろ。」


長曽我部さんはそういってテレビの音量をあげた。


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