居場所をください。



「貴也から別れたいと言う話は聞いてたんだけどな。

まさかこんな展開になるなんて俺もさすがに驚いた。」


「え、貴也から?

でもブログの内容からして

赤堀さんから別れを切り出した感じなのに…。」


「とにかく話を聞くしかない。

記事を削除しようと思ったけど

沙耶香のやつ勝手にパスワード変えたらしくて

ログインすらできねー。」


まさかこんなことになるなんてね…。


「でも、私のマンション知ってる人なんて

ごくわずかだよね?


こっそり見られてたのかな…。」


「あんなとこ、こっそり見られねーだろ。

見てたならバレバレ。

こっそり見られねーようにあそこを俺が選んだんだ。」


「だよねぇ…。

ってことは私のマンション知ってる人が

赤堀さんに伝えたってことだよね…。」


「そうなるな。

誰が知ってる?」


「貴也と隼也と長曽我部さんと永田さん…。

知ってるなら社長も知ってるかな?」


「社長は少なくとも住所は知ってるな。」


「高校の友達はみんな呼んだことないし…。」


「そうか。」


あーもうなんでまたこんなことに…。


< 623 / 4,523 >

この作品をシェア

pagetop