居場所をください。



「あ、貴也。お疲れさま。」


俺らが近づくと美鈴は俺に笑いかけた。


「あぁ。

なんでいんの?」


「さぁ?」


「貴也もうすぐ撮影終わりだろ。

で、次の収録の局と時間が

美鈴ちゃんとかぶってるから

一緒につれていこうかと思って連れてきた。」


佐藤さんが答えた。


「ふーん、そういうこと。」


で、その近距離はなに。


「美鈴ちゃん!俺、藤田愛翔!

よろしくね。」


「え?あ、うん。

よろしくね。」


愛翔が急に話しかけて

美鈴は戸惑いながら答えた。


「俺美鈴ちゃんのファンなんだ~!」


「そうなんだ。

ありがと。」


美鈴は愛翔にも笑いかけた。



「……………美鈴、ちょっといい?」


「え?」


俺は美鈴の腕を引っ張り

現場を離れた。



< 722 / 4,523 >

この作品をシェア

pagetop