居場所をください。
「俺のブログ、美鈴ちゃんのことで
コメントすげーことになってる。」
車に乗ると愛翔くんが言った。
「はは、ごめんね。
どんなこと書いてあるの?」
「美鈴ちゃんとなら
付き合っても許せる、とか。」
「は?」
愛翔くんの言葉に
貴也の表情が歪んだ。
「はは、ファンが許しても
事務所が許さないでしょ。」
「確かに。」
「それに貴也も許さないしね?」
「乗り換えんなよ?」
「うん、当たり前。」
私と貴也が微笑みあっていると
「ラブラブしてんなよ~。」
愛翔くんがげんなりしていた。