私の途絶えた記憶の中で
目の前に飛び込んできたのは、親友の京香の顔だった。

「ちはるっ……。あんた何してんのよ!」

涙でぐちゃぐちゃだった。

「どうして……私、病院にいるの?」

わからなかった。だって、さっきまで……

「あんた、屋上から飛び降りたんだよ!!」

……え? ……私が? どうして?

成績も運動もそれなりにできて、友達だっている。

学校生活には、なんの支障もなかった。

それなのに、どうして飛び降りたんだろう。

思い出せない。

いや……

思い出したくないんだ。
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