君色の音と私の恋
僕たちの夢



間瀬くんと離ればなれになって、5年の歳月が流れた。



福岡の高校を卒業した私は、県内のヘアメイクアーティスト科がある美容専門学校を卒業した。



そして今、私は新幹線の中で間瀬くんがくれたヘッドホンを耳に当てて、ラジオを聴いている。



鼓膜を直に震わせるのは、大好きな間瀬くんの声。



クスクスと、高校生の頃によく聞いた懐かしい音色で笑う間瀬くんに、自然と口許が緩む。



『竜也くん、今日ミニアルバムをリリースしたんだって?』



DJの質問に間瀬くんが答える。



『そんなんです。今回の曲は僕がリリックを書かせてもらったんです』



『くすぐったいような、甘酸っぱいような。初恋を思わせる素敵な歌詞ですね』



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