はじめっからシングルマザー。
1章、時間がない、
私の名前は松島優子36歳独身、人口20万人くらいの田舎町で実家に住んでいる、
高校卒業してからすぐに外資の生命保険の会社に就職してもう18年、
ソコソコの恋愛はしてきたし
モテ期も何度かある、クラスでも1,2番にモテテきたから、akbなんかより可愛い自身はある、
でもそれが今どうして?36歳?結婚出来る?

そう20代前半の時は30前に結婚するといい、20半ばになるとまだ結婚したくないけど少し焦り、
20後半には理想をおい、30過ぎると相手を選ぶ、その結果がこれだ
若い時に今の自分を想像出来たなら、あのとき振った彼とまだ続いていただろう、
最後の彼の裏切りも許してたと今は思う、

どっちでもいいが、もう時間がない、今年で36歳いくら医学が発展して40歳越えても子供が生めるとしても
今から出逢い、恋して、結婚して、妊娠してと考えたらいくらなんでも
時間が足りない、
もう焦るなんて言ってる場合じゃない、もう両親さえも結婚については何も触れてはくれない、
気兼ねなく誘える友人も2人くらいしかいなくなった、会社と家の往復に飽きて
無駄な旅行に、無駄な買い物も飽きた、1人でどうあがいても誰かと一緒にいられるほうが
よっぽどマシだ、
今の生活が嫌だ、嫌な感情さえも我慢できるようになった自分がもっと嫌だ。

最後の彼は26から29まで、歳は同級生、出会いは友達の結婚式で出会って
向こうからグイグイ来て、勢いと真っ直ぐな瞳にやられて付き合う
顔もいいし、稼ぎもいい、セブンスターの臭いはキライだったけど彼からするタバコの臭いは不思議と
大丈夫だった、社会人野球の応援にもいったし彼の友達の彼女とも仲良くした
むこうのお母さんとも仲良くしてた
幸せだった絶対結婚すると自分も思っていたし、相手も多分思っていた

ただ一度の彼の浮気で終わらすつもりはなかった、一度なら許して仲直りするはずが
相手の女がどうしても許せなかった地元の後輩だった、せめて知らない女だったら
あんなにはならなかったのに、
もうそれからは恋愛が少し怖くなって仕事を頑張って一生独身だけど
有意義に1人で暮らそうと心に決めて6年がたった、


一生。一人で生きようと決めた私が
ただそう思っていた私が、とある女性のたった一言でこうも変わるとは、


2ヶ月に一度の、美容のメンテナンスは高校卒業してから必ず欠かさず行っている、
ネイルにエステに美容室、友達が出産して美容室すらなかなか行けないと嘆いているのを見て
少しだけ優越感すら感じていたのかもしれないし、
進められた、化粧水に乳液、シャンプーにトリートメントしまいには
リファやプロージョンなどの美容グッズなんかも気にせず買っている

とある日、いつものように根元のカラーが出ているのでホットペッパーで予約して
週末いきつけの美容室storyに、オーナーの吉岡さんは女性で自分より2つ年上なんだが
バツイチで子供は女の子が一人、色々大変だとは思うが、、
いつあっても人生楽しそうでサバサバ系だからたまに、毒舌でそこまでいうかと思うこともあるが(笑)
腕は確かなんでもう10年?くらいは通っている。
吉岡さんは20代後半の時に離婚して今は1人で小さい店を経営してて
ちゃんと子供も育てている子供のモモちゃんは日曜日にお店にいくとよくお店の端でお絵かきしている
吉岡さんは、髪は基本ボブくらいで前髪は長い、米倉涼子みたいな雰囲気で
多分ソコソコモテると思う、何度かお酒飲みにいったことがあるが飲むとさらにサバサバしてて
男も簡単には口説けないオーラが出ているw

この日もお任せでカラーをしてダメージだけカットしてもらってたら、

『優子ちゃん最近いい出会いあった?』
『いやー婚活にはたまに行くけど、いい人が全然いなくて・・・誰かいいひといたら紹介してください』
といつものように話していて、またいつもの質問かと思っていたら
『優子ちゃんももう36でしょ、そろそろ考えないとねー私も離婚したけど子供がいるから幸せよ優子ちゃんも子供だけ産んだら?』と
なんか結婚できない前提?と思って
『えっいきなりなんですか?』
ビックリしたが面白くなってきて聞いてみると
『結婚するのはすぐには出来ないし、私みたいに離婚する人もいるけど、
子供の可愛さ知ってしまったら、結婚なんかしないでも子供だけでも産むな私に子供がいなかったら
最近お客さんが結婚しないで子供産んで大変そうだけど幸せそうだったから、なんか私のお客さんも結婚なんかしなくても子供を生む人もいてもいいかなーなんて最近考えてて』
『そうですかねー・でもなー』と少し怒った風にいったら
『いやゴメンね怒らせるつもりはないけど最近離婚する人も多いし、
結婚しない30代のひとがお客さんにも多くてね、なんか別の形があってもいいんじゃないかと考えてたんだ』
『怒ってないですよwでもそうなんですね、確かに36になると結婚出来なそうで怖くなります』
『でしょー、そういう人も増えてきていいんじゃないかな』
『うーんもう結婚しないんだろうなとは薄々考えてはいたんですが、結婚しないでいきなり
出産は考えたことなかったですw』
『いい案だと思うけどなー』
その日は家に帰ってその言葉ばかり考えていた、

子供だけ産む?結婚せずに?

いやいや、おかしいだろ?と思いながらスッキリしないでいたら
そうだ1人だけ未婚の母の友人を思い出し
瞳に電話してみた、

『優子久しぶり♪どうした?呑みのお誘い?』
『うーん、そうじゃないけど今日美容室にいって話してたら結婚しなくても子供だけ産んだら?
って言われて、なんかね・・・
瞳は結婚しなくて子供いるから、失礼だけど、どう思うか聞いてみたくて』
『笑 私の場合は不倫の人の子供だし、妊娠したこと言ったらお金やるから降ろせとかいう
最低男だったから自分で育てようと決めたし、あいつには一円たりとも貰うつもりもなかったし、
まー勢いもあったから何とか今まで来れたのもあるけど、子どもはそりゃー可愛いし、
あれだけどヤッパリ父親の存在は必要とも思うし、難しいなw』
『そうよね、でも考えれば考えるほどタイムリミットはとは思うし、40後半で産む人もいるけど、
ぶっちゃけそれよりも、結婚する自信のほうがナイから考えこんじゃって・・・
ゴメンねいきなり』
『いいよでも確かにもう36だからそろそろ考えないとね、優子若い時からモテるから
いつでもいけると思ってたんだけどなかなか難しいねw』
『確かに私もいつでも結婚出来ると思ってたw』
『流石モテる女は違う』
後ろで子供の泣き声が聞こえたので
『じゃー今度またゆっくり』と伝えた
『分かった♪いつでも相談して、呑みもそのうち♪』


電話を切ってからもその日は寝るまで頭から離れなかった。


次の日は日曜日、もう歳なのか?最近はどんなに寝たくても朝8時過ぎには起きてしまう
軽く朝ご飯を食べて、対した用事もないが昨日のことが気になり普段行きもしない
家から大分離れた、スタバと図書館が一緒になっている所に車でいくことに
スマホでも調べれるがなんか家で探すのが嫌でわざわざ1時間掛けて、
ネットも使い放題、調べ物するには最適な場所だ、すぐに
出産適齢期、シングルマザー、未婚の母、日本精子バンク、外国精子バンク、

など調べて分かったことが、出産はなるべく早いほうがいい事と、日本でも精子バンクがあるんだとか
未婚で国から月いくら貰えるか、親と同居だとどうとか、
少し勉強になったがなにも解決せずに家に、帰る
たぶんモヤモヤはどうするかではなく、そうすることによって自分意外のひとがどう思うか
ばかり考えていた、

家にいると母はどう思うか知りたくて、夕飯の手伝いをする事に

『お母さん、孫の顔みたい?』
『どうしたの急に?あれ彼氏でも出来た(笑)』
『できてない・・・』いきなりきたか・・・
『うーんもちろん見たいし、優子には結婚して欲しいけど、こればっかりは縁だからねー、でもお父さんは孫の顔見たいと週に一回は寝る前に(あいつは彼氏できたか?)って聞いてくるから
最近は知りませんと答えてる(笑)』
『そうなんだ・・・でももし結婚したとして離婚したら?』
『結婚もしないで離婚のこと考える事ないわよ』
『そうだよね、ただ聞いてみただけ』
『優子が幸せならどっちでもいいわよ♪』
そうかやっぱり孫の顔見たいのかな、
私の前ではあんな風に言ってるだけで、本当は結婚してほしいし、孫の顔も見たいに決まってる
そう思えば思うほど、結婚せずに子供を生むのもありなのかなー?さえ思えてきた
考えてみたら日本でも精子バンクあるし、
簡単に子供を生むことができるんだと気が楽になったが、今度は詳しく調べてみると、

精子バンクの場合、誰の精子か分からない、ただ健康であることしか分からないと書いてあり、
誰の精子なのかは一切わからないし、想像すら出来ない、

そうか精子バンクなら父親の存在がわからないのか、
なら知っている人の精子を・・・
いや私には彼氏もいないし、セックスフレンドもいない、ましてや最後にセックスしたのは
思い出すのにも時間がかかるが、多分30のときくらいに酔った勢いでしてしまった
あのひと以来・・・多分じゃない、絶対。

こんな36にもなる女を好んで抱いてくれる人がいるのか?
ましてや、子供を孕むためにセックスしたいとか言った日には、この女頭イカレテル?
とか絶対思われるに決まってる
でもやっぱり子供には父親がどんな人だったかくらいは教えたいし、
どこのだれかも知らない男の精子だけをアソコに入れるのは絶対イヤだ、
よしこうなったら、方法を考えよう。

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