僕の命が尽きるまで
僕の期限





「脳に、大きな腫瘍ができてますね……」



目の前にいる白衣を身にまとった中年の男性医師が暗めの表情で静かに呟いた。


ライトボックスには僕の脳のレントゲン写真が何枚か貼られているが、素人が見てもよくわからない。




「ここにあるのが腫瘍なんですが……」



レントゲン写真を指差しながら淡々と説明してるが、正直自分の事だって実感がない。




隣にいる母親は驚きを隠せないといった顔をしてる。




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