ボーイズロード ―first season―
♧26章 マスク
吹奏楽コンクールの地区大会が終わった。

光陽高校は金賞を受賞したものの、全道行きは惜しくも逃してしまったんだ。


涙を流す人、悔しがる人、来年に向けて新たな課題を見つけた人、全体として一つの区切りをつけた中にも、いろいろな思いが見えた気がした。


そして3年生はそのすべてを下級生に託し、引退することになる。


俺はというと、残念な気持ちよりも達成感の方が大きかった。

個人としての出来栄えは満足している。


そしてここからは、俺にとって新たな挑戦の始まりになるんだ。

この夏まではシンバルをメインに演奏していたが、3年生の引退後はティンパニを練習するように顧問に言われている。

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