ボーイズロード ―first season―
中学三年の最後の三者面談で、俺ははじめて光陽に進みたいと言ったんだ。外は雪が降っていて、冬休みまでも残り一ヶ月を切る頃だった。

担任も母親も驚き、そして反対したんだ。


「楠木君なら青原高校や立堂高校も目指せるのよ。なぜ光陽なの?

いい成績なのにもったいないでしょ」


「僕、部活をしたいんです」


「部活?琢哉、高校の部活なんて土日もびっちりなのよ。

今まで頑張ってきたのにどうして急に……

それに青原の部活じゃだめなの?」


母さんや先生の言う事もわからなくはない。

確かに俺も悪かった。春から光陽に行きたいって思っていたのに、今まで言えずにいたんだから。

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