∞1208∞
背中には今も其処だけ質感の違う傷がある。
別れを決めた紋章のような傷を
トモは知らない。


あたしが男の人に有る一定の距離以上歩み寄れないのは
きっとこの説明し難い恐怖心からだろう。

胃の中がたぷたぷする
今日3杯目のコーヒーを前にして
あたしはまた小さくため息をつく。

目の前でハンバーグをほうばる男は
あたしに微笑んで、優しく優しく声をかける。
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