香りから始まる恋はいかがですか?


夏が作ってくれた夕飯は
どれも美味しくて、
ホッとする味付けだった。

母親の味、っていうのは
あいにく忘れかけているが、
きっとこんな感じだったと思う。

こんな形の幸せが
あったんだな・・と、
初めて気づかされた。

俺が片付けをして
ソファに座ると

彼女も
寛いでくれてるようで
安心する。

夏と一緒にいると
どこかを触れていたくなる。

キスしてほっこりして・・

『ほっこり』って言葉が
いままでの俺からは
考えられない。

そうしていたら、
イヤーなこと、
思い出しちまった・・

相変わらず
タイミング悪いよ、安藤。


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