香りから始まる恋はいかがですか?

おお!!これってまさかの
壁ドーン!?電車ドーン?

なーんて、
キュンとしながら、
見覚えのある顔、
木村さんを眺めていると

彼は、一言小さな声で
「探した」と。

「あっ!木村さん、
おはようございます。

いま息できなくなってて・・

助けていただき
ありがとうございます!

あっ・・で?
何か探しものですか?」

「夏を」

「へっ!?」

「この4日間、
ずっと夏を探してた」

わっ・・・わたし?

このわたくしを探してた?
えっと・・よく意味がわからず

彼の顔を見上げていると

「そんな顔すんなよ・・・」

「あっ・・ごめんなさい!
素敵過ぎて、
ジロジロ見過ぎました」

「そうじゃなくって!」

と言うと、
わたしの右手の甲に
彼は唇を軽く押し付けており、

「いまはこれで我慢する」と。

おお!!!コレって
おとぎ話の
王子様がお姫様にするような
キス!!!!

こんなわたしも
ちょっと興奮して、
きっと顔は真っ赤でしょう。

でもどうしてキス??

我慢ってなんでしょうか?
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