婚約者は高校生
なんだ?何か用か?
急ぎの仕事でなければ明日にしてくれないか。
俺の本日の業務は終了したんだ。
顔を上げた俺の視界に入ったのはすでに私服に着替えた女子社員。
まとめられていた髪はハーフアップにされ、毛先は緩くカールしている。
そして先ほど見たときよりもメイクは若干濃くなり、それに合わせられた服は少し派手めだ。
…明らかに仕事の話で呼び止めたわけじゃなさそうだな。
穏やかな微笑みの中に獲物を虎視眈々と狙う野性動物のような瞳が見え隠れしているのを感じ取りながら俺はにこりと笑みを返す。
「お疲れさま。何か用ですか?」
「あの、いいお店みつけたので…これから食事にでも行きませんか?」
へぇ、それは魅力的。
綺麗な女性と食事をして、そのあとはあわよくば…な。
誘われたら据え膳食わぬわけにはいかないよな。