魅惑な彼の策略にはまりました
「さっきから古い新しいにこだわりすぎ。ガキどもにババア扱いされたのが引っかかってるんだろ?」


宗十郎の声が耳に響き、不覚にもどきっと心臓が鳴った。こんなに響く声だったっけ。


「どんだけ、怒りを貯め込んでんだよ。いい加減、忘れろよ。そういう切り替えができないから、心がカチコチになるんだよ」


「うるさい。お説教は嫌いって言ってる」


「ちなみにあすなろ抱きは、いまだ女子に人気あるんだな。知らないだろうけど」


すると、宗十郎の見た目より力のある腕で、くるりと身体を反転させられてしまう。

180センチの宗十郎との身長差は10センチ。こんな距離に近づいたのは実は初めてで、思ったより自分たちの身長差が絵になるな、なんて思う。

私のアゴが、人差し指と親指でくいっと持ち上げられる。


「これは知ってる?」


「アゴクイってヤツでしょ?馬鹿にしないで」


「四季、顔赤いな」


宗十郎が目を細め、面白そうに言った。
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