御曹司はかりそめ若奥様を溺愛中
悪口を言うような女に(しつこいけど本心じゃない)プロポーズとか

あり得ない。

本来ならば両手をあげて踊っちゃうぐらいうれしいことなのだけれど

状況が状況なだけにうれしいのを通り越して不安しかない。

「どうせ、付き合ってもいないし、まともに話したこともないのに何で
いきなり結婚してくれって言われるの?な~んて思ってんだろ?」

全くその通りで・・・・

私は何度も頷いた。

だって本当の事だもん。

許嫁でも親同士が勝手に決めたとかじゃあるまいし絶対変だ。

大体こんな賑やかというより騒がしい居酒屋でする話じゃないじゃん!

「ウーロン茶お待たせしました~」

ここでとんでもない話をしているとも知らない女性店員がウーロン茶を

持ってきた。

「ありがとう~」

と笑顔を向ければそのかっこ良さにほんのり頬をピンク色に染めていた。

ちょっと前なら私も同じだっただろうが

今はとてもそんな気分には慣れない。


何かある。

絶対に何か裏がある。
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