鏡の中のシンデレラ
*王子*
「では、せめて名前を!!」




彼女を止めることを諦め、名前を訊いた。




*シンデレラ*
「さようなら。」




しかし、それさえも言わず、




彼女は行ってしまった。




ガラスの靴を履いているとは思えない




ほどの速さで広場を突っ切って行く。




階段の所まで来た。




降りるとき、彼女が履いていた




ガラスの靴がぬげた。
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