お願いだから、つかまえて
2. 私の彼氏、私の形

『今週の土曜、もし空いていたら、うちに数人集まるので、ご一緒にいかがですか?
本当に彼ら、来るつもりみたいです。笑』

そんな文面で佐々木くんが誘ってくれたのは、二週間ほど経ってからだった。

向こうも昼休みなんだろう。私はお弁当を食べる手を止めて、スマホに表示されたそれを読んで思わず笑ってしまった。

『お誘いありがとうございます。是非お邪魔させて下さい。香苗が騒いだんだと思います、すみません。
他には誰がいらっしゃるんですか? あのお花見のメンバー?』

スマホを机の上に置いたまま、片手でぱぱっと返信する。

『わかりません、すみません。山園さんが適当に誘うと言っていたので任せています笑』

「なんだそりゃ。」

私は一人で呟いてまた笑ってしまう。

「なんですか?」
「あ、ううん。」

並んで座っていた社員の友理奈ちゃんに聞かれて、慌てて首を振る。

『わかりました、とにかく行きますね笑
今、送ってくれたレシピの鶏肉、お弁当に入れてきて食べてます。おいしー』

続けて、ウサギがもぐもぐしているスタンプを送ったら、間髪入れずに忍者がこっちに向けてぐっと親指を立てているスタンプが表示された。

『一週間くらい漬けても味が染みて美味しいですよ。』


意外と佐々木くんはマメだ。
お花見の日、佐々木くんが料理上手と知った香苗が、えーじゃあ手料理でホームパーティーして下さいよ! と不躾に言い出し、
構いませんけど…と本当に構わなそうに佐々木くんが答えて。

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