龍神のとりこ
20.愛しい
熱気のこもった部屋に荒い吐息がこだまする。

シオウは深く突き上げた。

「ぁ、、ぁ、、っ」

「まだだ、、」

ぶるっと身体を震わせたジンの腰を掴み、ぐるっと自分のほうへ向かせる。真紅の瞳が爛々と輝いている。

「ん、ぁぁっ、、!」

深く、何度も執拗に攻め立てられ、ジンは堪らず甘い声を漏らす。


龍神の逞しい精悍な腹がぴったりとジンの身体に重なった。急激に老いを見せていた二人の身体は、もとに戻っていた。


二人の吐息が重なる。


「シオ、、」
ジンのくちびるは荒ぶる龍神のくちづけで塞がれた。熱い舌がからみつく。

「ん、ぁ、、ん、、ん。、」


シオウはそっとジンの頬に両手を添えた。



シオウはジンの全てを受け入れるように抱きしめた。



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