ほら、そうやってすぐ死ぬ。
人が死ぬところを見たいか?
そんなの決まってる。見たい。
人の誕生の仕方はみんな同じだけど、死に様はそれぞれ違う。
病気、事故、自殺、殺害、老衰etc……。
その一つ一つに触れてみたい。そして、それを間近で見た時、私はどう思うのだろう。
罪深く、しかし法で裁かれない。
だって、その人達は勝手に死んでいっただけ。死んでいくまさにその瞬間を見るだけで、まさかプライバシーの侵害で訴えられることもないだろう。
しかし、不思議と死んでいく姿を見ることが大罪のように思えてくすぐったくなる。
「集団自殺サークルかあ……。」
そうしみじみと呟いた私を見て、優香はニヤッと笑った。
「乗り気になったね、紗栄子。」
私は優香のことが嫌いだが、そこは否定はしなかった。