未来の旦那様~ seven of the prince ~
私の膝枕に寝ながら、目を閉じ、話し始めた。



「ガキの時からやってるから、
俺は基本、面倒なこと、大嫌いだし」


「でも、今も続けられてるんですよね」


「演技は面倒なことじゃなくて、
面白いことだからな。
本当におもしれぇんだ、演技って」



どれだけ好きか、声のトーンで分かるほどの熱量だ。

諄さんは、大きく目を開いた。



「面白いこと続けてたら、今じゃあ、
実力派俳優って言われるようになった。

やればやるほど、結果も自信もついてきて
色んな人に恵まれて、感性や演技にかける熱い思いを聞ける。

本当に、面白い」



さっきまでの脱力した雰囲気と違い、
まるで別人のような錯覚に陥るくらい

演技にかける情熱は計り知れない。



「もっと、色んな世界を、人を知りたい」


「素敵ですね」


「でも、まだまだ、夢の途中だ。
だから、お前と居れば、もっと面白くも楽しくもなる。

演技にかける思いとお前を愛する思いは
面倒じゃなさそうだ」


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