Tokyo Dark Side
五次団体の組員達は、本家の鬼首に断りもなく、勝手に蓮杖探偵事務所に押し掛け、雛罌粟を襲って倉本達の居場所を吐かせようとした。

組長の鬼首に許可も得ず、堅気の少女に手を出した。

それ故に制裁として、亮二に殺害されたのだろうというのが、倉本の見解。

「鬼首は、俺達と事を荒立てる気はないって事か?」

腕を組む耕介。

五次団体に殴り込みに行こうとまでしていた彼としては、少し鬼首を見直すが。

「そいつはどうかな。暗殺者の松岡は、顔を見られた事で環の命を狙ってた…案件によっちゃあ一戦も辞さないだろう」

巽が呟く。

堅気には手を出さないなど、極道としての筋は通す。

しかし暗殺者として、面が割れれば生かしてはおけない。

極道と暗殺者の掟が、複雑に入り混じっている。

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