無垢なメイドはクールな彼に溺愛される

 鈴木のその言葉に、倉田はひたすら詫びたのである。


――詫びる相手が違うだろうに……

 倉田の顔を思い出して、鈴木はうんざりしたように眉を顰めた。



「あれから、聞いてもいないのに全て削除しましたと報告してきましたよ」


「クズだな

 直ちにクビにできないのが残念だ」


「営業の女子社員の話では、被害者の女性たちも皆ホッとしているそうです

 迂闊だったと反省もしているとのことです」


「そう、それはよかった」



 空になったカップをテーブルに置いた常務は、イタズラっぽく瞳を光らせて鈴木を見る。


 そして

「女性の味方鈴木さん、

 これからも西園寺の女の子たちを助けてね」


 揶揄するように声色を変えてそう言うと、ゆっくりと席を立った。
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