無垢なメイドはクールな彼に溺愛される
 ***



 カフェの窓からユキが見上げた空は、

ついさっきまで陰っていた雲が流れて青空が顔を出していた。



―― やっぱり青空はいいなぁ

 そんなことを思いながらユキは甘いケーキを味わっていた。



「ねぇユキさ、あんた自分が美人だってわかってないでしょ」

 と、少し怒ったように斜めを向いた陽菜乃がユキを睨む。



「え? いきなり何よ」

「自信ないとか言うからよ」


 陽菜乃と会ったユキは、買い物の途中大石と会って話をしたこと。


 大石がユキを選ぶ理由を
『僕は古風な考えの持ち主で、結婚するのは家事が得意な妻でいてほしい』

 そんな風に話してくれたことなどを報告して聞かせたが、

それと同時に大石と比べると自分に自信がなくなるという

素直な気持ちも陽菜乃に話したのだ。



「あ、もしかしてメイドだからとか?」


「失礼ね、メイドはね高いスキルが要求されるのよ

 外国語も教養も、一流商社の秘書にだって負けないんだから」
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