それでも、意地悪な君が好き。

いじわる







「夜、俺の家来るでしょ?」




学校の帰り道。


最悪に始まった1日もなんとか終わり

久しぶりに晴人と帰宅する事になった。




今日はたまたま和花と晴人の友人の用事が重なった。

そんな事もあり、帰りも晴人と肩を並べて歩く事が出来た。



地獄から一瞬にして天国に来た気分だ。

ハルからの意地悪に耐え続けたあたしへのご褒美だと思う事にした。






「もしかして、今日もお母さん達居ないの?」





「うん。
朝、香織のお母さんから聞いたけど

今日は遅くなるみたいだよ」






またかぁ。





ってかあたしは聞いてないけど…


なんで肝心の娘に話さないで友達の息子に話すのよ。


まぁいつもの事だけど。






晴人の家とは隣同士で、

あたし達が小さい頃からの付き合いという事もあってか

親同士が凄く仲が良い。





もう近所付き合いというレベルを越えていて

しょっちゅうあたし達を置いて出掛けてしまう。




『旅行行ってくるわねぇ♪』なんて当日いきなり聞かされる事もある…




『全部晴人に頼んであるから、香織ちゃんはうちに居てね♪』


なんて年頃の息子がいるのに気にしないおばさん。






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