さくらの花が舞う頃に




「ひとつ質問してもいい?」



先生の言葉に、私はコクンと頷いた。



「今の話はわかったよ。だけどさ……」



先生はそこで一旦切ると、私の顔を見てこう尋ねた。



「なんで夏本や山本を『うわべだけの友達』だって思うの?

つか、なんでさくらは友達を作んないの?」



そう聞かれて私は返答につまってしまった。



そういえば、前にも先生に聞かれた。



─────お前、なにがあった?



そのときは答えれなかった。



「先生には関係ない」とバッサリ切り捨ててしまった。




< 67 / 463 >

この作品をシェア

pagetop