リアル

帰り道

台風が近づいてきているという天気予報はやっぱりあたって、その日は午後から雨が降りだした。

そんなにひどくはならないだろうとたかをくくって、小さな折りたたみ傘ひとつ、しかも自転車で学校に来てしまったあたし。

あまりにも強く打ちつける雨粒に昇降口で立ち尽くしていた。



モ会の部室に行って……お兄ちゃんに家まで車で送ってもらおうかなあ。

幸い、うちの高校から大学までは歩いて5分ほどの距離である。


ちゃちな造りの折りたたみ傘を広げて、あたしは水たまりを蹴って走りだした。





しかし、接近中の台風のせいで風が強く、横なぶりの雨のせいで、モ会の部室に着くころには全身びしょ濡れになっていた。


「お疲れさまです〜!お兄ちゃんいますか〜?」


プレハブの部屋を覗いても、誰もいない。

そもそも、部室に誰の車も停まっていないことに気がついた。


いつもしているように、勝手に部屋に入りエアコンをつける。

温度はMAX30℃。

まだ夏休みが終わったばかりだというのに、震えるくらい寒い日だった。





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