リアル
「……大丈夫です……」


あたしは無理に笑おうとしたが、森川さんはそんなあたしの強がりをしっかりと見抜いていた。


「明日、部室においで。話ぐらいは聞いてあげれるから」


あたしは泣きながら、はい、とうなずいた。

森川さんに迷惑かけるのはもうやめようと心に誓ったはずなのに、

今のあたしには、彼しか頼れる人がいなかった。



その後森川さんは、風邪ひかないようにね、とだけ言って、すぐに電話を切った。


真っ暗な闇の中に、またひとりぼっちで取り残されてしまった。

静寂の中で、あたしはどうしようもないほど寂しくなった。

ケータイを開いて、さっきの着信履歴を表示させる。

“森川さん”と登録したその番号に、あたしは電話をかけようと通話ボタンに指を伸ばし――すんでのところで、我に返った。


なにをしているんだ、あたしは。



あたしの心に重くのしかかる重圧に、あたしは今にも押し潰されてしまいそうだった。




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