SECRET COCKTAIL


「よし、お祝いだから、今日は飲もうか」


「わーい。私、この前のカンパリオレンジがいい」


「馬鹿。美來はノンアルコールだからな」


雅君の言葉に悪のりしただけなのに、お兄ちゃんに本気で止められた。


「分かってるもん」



分かってる。



これが今の私たちの距離だ。


私はまだまだお子様で。

どんなに優しく受け入れられたとしても。

こんな風に、私には立ち入る事のできないものが彼らの世界にはあって。

その距離は、どうあがいた所で縮まりっこない。


でもそれならそれでいいんだ。

今はこんな時間を、ただただ大切に過ごせたらいい。



そんな風に思うから。








~カンパリオレンジ~
(初恋)

< 120 / 341 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop