もう1人の私に恋してください
タイトル未編集
私は2人いる。
端からみれば「はぁ?」って思うかもしれないけど
本当に2人いるのだ。
しっかり説明するには少し時間を巻き戻さなければいけない…
少しお付き合い願いたい。

私の名前は影月恂〔かげつきまこと〕今、高校1年。
私が2人になったのは、小学4年の夏のことだった………

「はぁ……はぁ……」

私はあの日学校が終わって家族が待っている家に早く帰るために猛スピードで走っていた。
家ではママとパパと妹の春が私の帰りを待っている。

今日は私の誕生日。
朝、家を出る時に

「今日は恂の誕生日パーティーをやるから学校が終わったら早く帰ってきなさい!
恂のだーい好きなご飯とケーキ作って待ってるから!」

「春もね、パーティーの飾り付けするんだよー!!」

「そうだねー!春も一緒に準備しようねー!
あと、パパも今日は早く帰ってきてくれるって、
誕生日プレゼント買ってきてくれるかもだね!」

「本当?やったー!!!
学校が終わったらめっちゃハイスピードで帰ってくる!!
行ってきまーす!!」

「「行ってらっしゃーい!!」」

私の家族は4人。
ママは専業主婦で近所では美人といったらママの事だった。
パパは普通のサラリーマン。ママが言うには部長という役職で凄いらしいが私にはまだあの時は分からなかった。今なら分かるが。
妹の春は幼稚園の年中さん。あの日は何かで幼稚園が休みで家にいた。
そして、パパが部長だからか知らないが近所では1番大きい家に住んでいたし、車も外車だった。


自分の家で家族に何が起きているか分からなかった私は軽い足取りでスキップをしながら家に向かっていた。

家の前に着いた時に少し変な匂いがして、ママがまた料理を焦がしたのかと思い家の玄関のドアを開けた。
その玄関のドアを開けたことによって私の人生が変わるとも知らずに…





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