秘密の契約
「人が見てるから……」



日菜が恥ずかしそうに言う。



「あぁ……」



千波が日菜の手を握り歩き始めた。



「千波くん、どこに行くの?」



あたしは話がしたいのか逃げたいのかわからなくなった。



手を握られていることで気持ちが安らぐ。



寒い外でずっと待っていてくれた千波くんには悪いけど幸せを感じてしまった。



「ここでは話が出来ないからね」




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