秘密の契約
日菜は我慢できなくてコートを着て階段を降りた。



「日菜ちゃん、こんなに遅い時間にどこへ行くの?」



玄関で靴を履いていると萌がリビングから出てきた所でばったり会ってしまった。



「萌……」



見つかってしまったと言うように気まずい顔をした姉。



「こんな遅い時間に危ないよ?」



「萌、千波くんの所 顔を見たらすぐに帰ってくるからママたちには黙っていて」



必死の姉の表情に萌はため息を吐いて頷いた。



「気をつけてね 帰りはタクシーで帰ってくれば?千波兄に迷惑でしょ?」



萌は日菜と千波が最近会っていない事は知っていた。



夏葉先生との事もあったから心が不安定なんだと思う。



我ながら良い妹と思いながら日菜を送り出した。




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