秘密の契約
千波が日菜の為に頼んだのはオレンジジュース。



千波もウーロン茶を注文した。



それを知った同僚たちは面白くない。



「えーっ 朝倉さん、お酒飲まないんですかぁ?」



「千波くん、あたしの事は良いからお酒飲んでよ」



不満げな女性たちに日菜が慌てて言った。



「いや、今日はそれほど飲みたいと思わないし」



千波は気にする日菜に優しく微笑む。



「でも……」



日菜はそれでは納得いかない。



「そうですよー 今日はたっぷり飲むつもりで来たんですよ?朝倉さんが飲まないなんてつまらないですぅ」



またもや鼻にかかった声。



これ以上、千波が飲まないのはその場の雰囲気を悪くしてしまう。



「すみませーん!ビールを下さい」



日菜が傍を通りかかった店員に言った。



「日菜?」



「千波くん、ビール好きだよね みんなと一緒に飲んでね」



にっこり千波に微笑むと耕平が手を叩いた。



「すごく気がつく子なんだな~ 日菜ちゃんは」



耕平が感心したように言う。



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