秘密の契約
「お帰り～　日菜ちゃん」


萌が玄関に出て来た。



千波が持っているカバンを萌が受け取る。



「お見舞いに行けなくてごめんね？ママが試験勉強しなさいって」


「うん　いいよ　たいした事なかったし　心配かけてごめんね」


日菜がいつになく上機嫌で笑顔を見せる萌に言う。



日菜と千波はリビングルームへ行った。



日曜日と言う事もあってパパもソファーに座ってあたしの帰りを待っていたみたい。


「お帰り日菜　もう痛む所はないのかい？」


「うん　打撲した所が痛むだけ　パパ、心配かけてごめんなさい」


日菜が申し訳なさそうに言うと頷いた。



「千波君、日菜の面倒を見てくれてありがとう　お世話をかけたわね」


キッチンから紅茶のセットを持ってきたママがにこやかに言う。



「いいえ　日菜が無事でホッとしています」


千波はママに言うと日菜に笑みを向けた。


その笑みに心臓が高鳴るのを押さえられない。



昼食を食べた後、千波は日菜の部屋で勉強を教えて帰って行った。


夕食に招待したのだが用事があるらしく千波は夕方に帰って行った。




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