lovesickness


奈緒side


次の時間は体育で体育館に向かってる途中。

隣で一緒に歩いてる凛花は、私の親友。


なんでも言えちゃうし、こんな私でも構ってくれる本当に優しい人。

私は、正直、スタイルがいいわけじゃないし、いやむしろぽっちゃり、かわいいわけじゃないし、特別何かができるわけじゃない。

けど、凛花は高校に入ってからずっと仲良くしてくれておかげで中学の時みたいに

一人ぼっちにならずに済んだ。


クラスのみんなは優しいし楽しいし、目立ってるわけじゃないけどそれなりに騒がしい日々を送ってるのかな?私なりに。

そんな私が、この度

恋をしました。

一年7組の白岡咲也くんです。

私と同じ雰囲気がするなって思ってから目が離せなくなっちゃって

雰囲気っていうのは、物をはっきりと言えない(私は、言えなかっただけど!)性格というか。

でも、

すごく優しい人なんだろうなって

穏やかで温厚で...

「奈緒、何妄想してんの、来てるよ前」

前から、1人でトボトボ歩いてくる咲也くんが見える。

すれ違い際に、話しかけてみる。
「さっ、咲也くん!」

「はっはい!!?」

咲也くんは、下を向いてたけど驚いた顔でこちらをパッと見上げた。

体操着だから、体育だったのかな?

「体育だったの??」

「あ、は、はい!そうです...」

「はい...!!」

少し緊張しながら、少しぎこちないけど

咲也くんと話せたこと嬉しくて、

胸の奥がキュッてなるのを感じた。

けど、恥ずかしくてちょっと目線をそらしちゃった。

少しの沈黙があったあと、

「あ、荒木さんのお友達ですか?」

と、咲也くんがふと質問してきた。

しまった、凛花いたの忘れてた。

と思いながら咲也くんの顔を見上げると、

咲也くんはうつむいてた顔をあげながら

「仲いいんですね」

と言うと凛花を見た。

その時一瞬メガネの奥の瞳が揺れたのは気のせいなのかな

ちょっとモヤっとした感情が私の中で渦を巻いたのを感じた


けれど凛花はさほど興味なさそうに

...いや、邪気むんむんかな。

「...ありがとうございます」

とボソッとつぶやいた

咲也くんは凛花の雰囲気に怯えたのか

青ざめた表情でこちらを向き直して

「じゃっじゃあ、荒木さん、と、おっおおお友達さん、また!!」

といって小走りに走って行った。

「...あたし、怯えられてる?」

「かもねぇ!笑」

「あはははっ変なやつ!!」

「おっ、おもしろいねぇ!!」

いつもは滅多なことで大笑いをしない凛花が

咲也くんのことを笑うなんて。

私はちょっと意外に思った。

「あ、早く行かないと遅れるかも」

「そうだね、早くいこ!」

そうして、私たちは体育館に向かった。

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