禁断×恋愛



「もしもし?」


『今いくよ、由羅』


ただそれだけ。
それだけ言うと、相手は通話を切った。


「蓮…」


大好きだ、本当に。


私は携帯を握りしめ、私の家から15分ほどの距離にある蓮の家を想像した。


きっと勉強してたのに、私が言ったから来てくれるんだ。


嬉しい。


部屋で寝転がりながらにやけていると、窓にコツン、となにかがぶつかる音がした。


窓を開けて下を覗き込むと、笑顔で手を振る蓮がいた。


私は慌てて階段を駆け降りて、玄関を開けた。


「蓮!」


ぎゅっと、その胸に飛び込むと、頭上からくすくすと笑い声が降ってきた。


「俺の知ってる由羅はこんな甘えん坊じゃないんだけどなぁ」


そう言いながらも私を抱き締めてくれる腕。


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