ピュアに恋して♪
嘘をつかない、か。
「むずかしいね」
「え?」
「俺にはそれが、一番難しいかもね」
素直、なんて俺には無縁の言葉だし。
取り繕って、嘘の笑顔を張り付けて、人当たりよくして。
そうやって作り上げてきたのが、俺だから。
「どうしてこうなっちゃったかな」
今更、後悔なんてないけど。
「亜子」
亜子ちゃんを呼ぶ声は、音玖のもので。
よりを戻してからは、音玖は亜子ちゃんの事をちゃんと名前で呼ぶようになった。
それは音玖が、前を向こうとしている、変わろうとしている証のようなもので。