一文字一物語 〜かきくけこ〜


「あのさ…
話があるんだけど。
けっこー大事なやつ。」


私は君をよびだした。

…コクるために。


自分が大して可愛くないことはわかってるし、
君に嫌われてることもわかってる。


けど…

もう、卒業だし。


言わないで後悔するより言って後悔する方がいいかな?

なんて格好つけてみた。



「…私、君のことが好き。」

「…っ!?」

「だから、付き合ってください。」



後ろにまわって、君の口を手で軽くふさぐ。


「…おい。」

「くだらねー、は無しね。」

「…あぁ。」

「よし。返事は?」

「…さっき言った。」

「え…うそ…!?」

「ほんと。」

「え、ならOKってこと…?」

「そう。」

「え、めっちゃ嬉しい。」



君は軽く笑っていった。

「くだらねー。」


君の頬が少し赤かったのは、気のせいじゃないと思う。




く 〜くだらねー〜
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