焦れきゅんプロポーズ~エリート同期との社内同棲事情~
「っ……智美っ」


智美の言葉がグサグサと胸に突き刺さる。
手負いのライオンにでもなったような気分で、俺も大股で寝室に向かった。


「なんだよ、それ。言いたいことがあるならちゃんと言えよ! 俺は神様じゃないんだ。ちゃんと言ってくれなきゃ、わけわかんねえよっ!」


どうしようもなく焦れる。
意味のわからなさも手伝って、心には焦りだけが広がっていく。


このまま何もしなければ、本当に智美は俺と別れるつもりだ。
意味がないってなんだよ。
そんなの勝手に決めるなよ。


俺が潰し続けたカレーがきっかけで、本当にこのまま……別れることになってしまう。


クローゼットからスーツやワンピースを取り出していた智美の肩を強く掴んで引き寄せた。
俺の乱暴な行動に驚いたように、智美が振り返りながら目を見開く。


どうしていいかわからないまま、俺はグッと背を屈めた。
俺より十五センチ背の低い智美に覆い被さるようにして、無我夢中でその唇にキスをした。


「っ……」


唇の先で、智美が息をのむ気配を感じた。
身体から抵抗を感じる前に、俺は智美の身体を抱きしめた。
そして、彼女の唇を味わいながら、ゆっくり舌を絡めてキスをディープにしていく。
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