恋はまるで、粉雪のようで。
不自然な休日
翌日の火曜日。


なんとなくだけど、火曜日って雨の日が多い気がする。


今日も、どんよりとした曇り空。


これじゃあ、洗濯物を外に干す気にならない。


一人暮らしだけど、濡れたタオルとかを放置するのがイヤで、毎日洗濯してしまう。


部屋干し専用洗剤と、お気に入りの柔軟剤。


好きな香りに包まれながら、昨日のことを思い出していた。



たしか、榎本櫂っていう名前で、年下で、同じインカレサークルに所属してて。


チワワみたいな甘え方して、女子受けしそうな見た目。


それにしても、なんで私のことなんかを覚えてるんだろう。


サークルでも、私はそれほど目立つ存在じゃなかったし、年下男が入学した年の夏に修くんと別れたんだから、接点もほとんどないはず。


別れてから、サークルにも行かなくなったし。


とにかく、今日会ったら、クリーニング代を渡して帰ろう。


そういえば、あの時間に私服っていうのも変だ。


たしか、OA機器のメンテナンスやってるって言ってたはず。


カフェに着いたのは21時すぎだから、会社終わってからわざわざ私服に着替えたんだろうか。



こんなことを考えてばかりいて、あまり眠れなかったのに、今朝も早く目覚めてしまった。


あの年下男にペースを崩されていると思うと、なんか悔しい。


洗濯物を干し終わって、ソファーに座って時計を見ると、まだ9時だった。







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