恋はまるで、粉雪のようで。
1年ぶりの再会
キスした次の日の土曜日。


午後一の案内を終えて、社用車を駐車して営業所へ戻ったら、スマホにメッセージが届いてた。


てっきり櫂くんからだと思って見たら、名古屋に住んでる美佐からだった。


『ひなた、ひさしぶり!


来週の土曜日、従姉妹の結婚式があって東京に行くから、会えないかなと思って。


私は、金曜の午後に前乗りして、実家に泊まって、日曜の夜に帰る予定。


日曜の午前中に、祐子の家に遊びに行くから、ひなたも来ない?


仕事だと思うから無理しなくていいけど、もし有休とか取れそうだったら・・・と思って。


連絡待ってるね』


ふたりとも、私に会いたいって思ってくれてたんだ。


それが単純に嬉しかった。


でも日曜休むのは、よっぽどの理由がないと難しいよなあ・・・


子供の運動会とかで休む人はいるけど。


でも、一年ぶりに離れて暮らす友達と会えるんだし。


私は全然、有休とってないし。


ちょうど部長の手があいていたから、相談してみることにした。



「部長、来週の日曜日なんですが、有休いただけないでしょうか」


「珍しいね、小山内さんが有休とるなんて」


そうだよね、私は無遅刻無欠勤で、有休消化したことほとんどないし。


祐子と美佐の結婚式で休んだけど、それはだいぶ前に申請したから、こんな急に言い出すのは初めてだ。


「やはり、無理でしょうか」


「いや、構わないよ」


「本当ですか?」


「うん、たまにはいいでしょう」


「ありがとうございます」








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